常温アーク溶射機は「減圧内アーク溶融方式」を採用しているため、アルミ/亜鉛擬似合金溶射の場合、溶射皮膜形成時の平均温度は40℃と低温です。アルミ溶射の場合でも、この機能は充分であることが確認出来ています。高速アーク溶射工法の電源・溶射ガンの開発はアーク溶融作業の大幅な性能向上を目的として行われ、そして成功しました。また、溶射仕様はTSA (Thermally Sprayed Aluminium)を採用します。
A400溶射機は、アーク溶融作業の大幅な性能向上を目的に開発され、溶融量・サイズ・溶射騒音が改良されました。アークガンは、溶射時のワイヤートラブルが解消され、連続して高速溶射が可能になりました。鉄の防錆に使われるアルミ溶射では膜厚300ミクロンで毎時9㎡の溶射が可能です。
A200高速溶射機 は、小型軽量で安定したアークの下で高速溶射ができ、少人数・短期間で高品質な防錆皮膜を得ることができます。溶射金属材は、金属の電気化学的性質によって異なり、海水環境においてはアルミ材が推奨され、内陸の淡水環境に於いては亜鉛・アルミ疑似合金材が優れています。亜鉛・アルミ疑似合金溶射は我が国で開発された本邦特有の技術です。溶射防錆が必要とされる産業分野では、対象鋼材のサイズ・形状・付属物等の広い範囲で、かつ溶射施工面も曲面など多様であり、軽量で平易な作業性・操作性を持つ製品が求められています。「高速アーク溶射工法」は、工場内施工や屋外での現場施工にも対応できるものです。本装置は、「減圧内アーク溶融方式」を採用しているため、溶射被膜形成時の温度を低く抑えることができるので、プラスチック、紙、布、木材はもとより、コンクリート、鋼材等の幅広い素材に自在に金属被膜が形成できます。コンパクトで軽量な本装置は、工場、現場を問わずハンドリングが容易で、溶射騒音が低く、ヒュームが少ない理想的作業環境で溶射作業ができます。
A2 溶射ガン: 重量 2kg.
搬線台: 重量- 6 kg. 寸法-460x360x400mm
A200 溶射電源: 重量- 18kg. 寸法- 320x210x450mm
開発および溶射テスト試験に合格した溶射機
溶射機型番 | A200A2 | A300A3 |
溶射電源型番 | A200 | A300 |
溶射ガン型番 | A2 | A3 |
溶射ワイヤーの材料 | アルミ・亜鉛線 | アルミ線 |
溶射ワイヤーの外径 | 1.3~1.6mm | 1.6~2.4mm |
溶射膜厚 | 150~200μm | 250~375μm |
溶射膜の引張強度 | 7MPa(平均) | 7MPa(平均) |
電源サイズ/重量 | 300x450x600mm/ 30kg | 300x450x450mm/ 25kg |
品質管理 | 国際規格(AWS) | 国際規格(AWS) |